領収書に消費税額を明記しよう
消費税等の額が区分記載された契約書等の記載金額
消費税の課税事業者が消費税及び地方消費税(以下「消費税額等」)の課税対象取引に当たって課税文書を作成する場合に、消費税額等が区分記載されているときまたは、税込価格及び税抜価格が記載されていることにより、その取引に当たって課されるべき消費税額等が明らかとなる場合は、その消費税額等は印紙税の記載金額に含めないこととされています。但し、この取り扱いの適用がある課税文書は、次の3つに限られています。
- 第1号文書(不動産の譲渡等に関する契約書)
- 第2号文書(請負に関する契約書)
- 第17号文書(金銭又は有価証券の受取書)
<例1> 広告の請負契約書
- 広告の請負契約書に、「請負金額525万円うち消費税額等25万円」と記載したとします。この場合、消費税額等25万円は記載金額に含めないため、記載金額500万円の第2号文書となり、印紙税額は2千円となります。
- 「請負金額525万円 税抜価格500万円」と税込価格及び税抜価格の両方を具体的に記載している場合についても、消費税額等が容易に計算できることから、記載金額は500万円となります。
- 消費税額等について「うち消費税額等25万円」とではなく、「消費税額等5%を含む。」と記載した場合は、消費税額等が必ずしも明らかであるとは言えないことから、記載金額は525万円として取り扱われ、第2号文書の場合、印紙税額は1万円となります。
<例2> 金銭の領収書
- 金銭の領収書に、「商品販売代金29,800円、消費税額等1,490円、合計31,290円」と記載した場合、消費税額等の1,490円は記載金額に含めないため、記載金額29,800円の第17号の1文書となります。このとき、記載金額は3万円未満で非課税文書となり、印紙税は課税されません。
このテクニックは、領収書(第17号文書)の他、不動産の譲渡等に関する契約書(第1号文書)、請負に関する契約書(第2号文書)にも使えます。契約書に貼る印紙代は大きいので、これで節約できるとラッキーですね。